太陽光発電の発電コスト削減を目指す中で現在注目されている技術は、第1世代の結晶シリコンの太陽光発電と比較して生産コストがかなり低くなる第2世代の太陽光発電であるシリコン薄膜系太陽光発電です。シリコン薄膜系の太陽光発電は、単層ではエネルギー変換率が低いのですが、これを多層化によって太陽光発電変換率を大きく向上させることが可能となりました。
太陽光発電に使用されている半導体材料別で分類してみると、シリコンを使うものとガリウムヒ素などの化合物を使うものに大きく分けられます。また、太陽光発電では、シリコン系のなかでも、シリコンの結晶をスライス加工してウエハをつくるバルク系と、シリコンをガス化して太陽光発電基板に蒸着させる薄膜系に分けることができます。現在の太陽光発電は、シリコンバルク系が主流ですが、今後、有望視されるのはシリコン薄膜系の太陽光発電といわれています。
しかし、シリコン薄膜系の太陽光発電のエネルギー変換効率は、モジュールで10%前後、シリコンバルク系の15%前後に対して、変換効率が3分の2程度にとどまっているのが現状です。とはいうものの、シリコン薄膜系の太陽光発電のシリコン使用量は、シリコンバルク系の100分の1に過ぎないため、急騰しているシリコン価格にも十分に対応できるものとなっています。シリコンバルク系の太陽光発電と比べてシリコン薄膜系の太陽光発電は、製造工程がシンプルで、さらに現状の性能のものであれば、5m2規模の大面積の太陽光発電をロール紙のように製造できるという強みもあります。
「Cool Earth-エネルギー革新技術計画」では、超高効率薄膜太陽光発電として、2010年の製造コスト100円/W、モジュール変換効率12%に対し、2030年には製造コスト50円/W、モジュール変換効率18%を打ち出しています。これに向けては、困難な道のりですが、決して達成できないものではないといわれています。
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